済州島に軍事基地はいらない!

九州の西、朝鮮半島(韓半島)の南西、チェジュ(済州)という島の南海岸にガンジョン(江汀)という村があります。450年以上の歴史をもつガンジョン村で、2007年5月18日から海軍基地反対運動が10年間続いています。ガンジョンの海軍基地問題はガンジョンやチェジュ島だけの問題ではなく韓国の軍事基地、沖縄・日本の米軍基地問題ともつながっています。

済州のオルムと海を「済州国立公園」に指定するという

[引用]活動家のJさん 

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済州道と環境部が進めている「済州国立公園」の指定予定地域を表示した図面です。政府は、ハンラ山(漢拏山)からゴッチャワルとオルム、そして海を「済州国立公園」に指定するとしています。ところが、済州国立公園指定が予定された地域の図面を見ると、ガンジョン沖と済州海軍基地が含まれています。

「絶対保全地域」に指定されていたガンジョン村のグロンビとジュンドク沖合を、道議会の強行採決で勝手に指定を解除し、海軍基地をつくってソフトコーラルとミナミハンドウイルカなど天恵の海洋生態系を破壊しておきながら、いまさら済州国立公園指定とは、本末転倒です。まず海軍基地建設が間違っていたと素直に謝って、海洋生態系の破壊についての実態調査を行うべきではないでしょうか?

さらに、洋上風力発電団地の建設地は、今回の済州国立公園指定地域から除外されています。要するに、一部の海だけを国立公園にい指定して、残りは開発するというのです。済州の海には、どこも美しくない場所はありませんし、価値のない場所はどこにもありません。済州の海全域を国立公園とイルカ保護区域に指定すべきです。

*管理人注:オルムとは、済州島全域にある小型火山のことです。368か所に達するといわれていますが、450か所以上という主張もあります。

 

関連記事は:'白鹿潭から海まで' 済州国立公園指定する…来年下半期を予定に(韓国語)

以下は日本語の仮訳です。

 

済州道は7日、環境部の発注した「済州国立公園指定のための妥当性調査の研究用役」を遂行する会社が選定されとことから、済州で着手報告会を開催すると述べた。

済州国立公園は、ハンラ山国立公園の区域とゴッチャワル、道立海洋公園など、環境資産としての価値が高い地域を一つの国立公園にまとめるという方案である。1970年にハンラ山国立公園が指定されてから48年ぶりに国立公園を拡大させる事業である。

済州国立公園は陸上面積383平方キロメートル、海洋面積290平方キロメートルで、総面積673平方キロメートルである。全体の面積は現在のハンラ山国立公園の面積である153平方キロメートルより4倍以上広いが、陸上だけ比べれば2.5倍程度増える。

済州国立公園の陸上面積は、済州道の全体陸上面積である1849平方メートルの約2割を占める。現在、ハンラ山国立公園の面積は、済州道全体の面積の約8パーセントである。

済州道は、2016年12月に済州国立公園指定のためのタスクフォースを構成して運営しており、去年8月から今年2月まで地元住民の意見をまとめた。この事業は去年大統領の公約として提示され、国政課題として確定し、政府レベルで本格的に事業を進めることになった。

用役の遂行機関である国立公園管理公団と用役会社である(株)ゴンアコンサルタント、韓国生態学会コンソーシウムは、8日午後1時30分、済州市朝天邑(ジョチョンウプ)にあるゴッチャワル公有化財団・生態体験館において着手報告を行う。主な内容は国立公園の指定に必要な調査事項と、生態・景観を保全し、地域の住民の不便を最小化した合理的な境界設定の方案、体系的な公園の保全、利用・管理のための公園計画の方案などを提示する。

国立公園指定の妥当性調査は、自然公園法による国立公園指定のための最初の行政手続きであり、続いて住民説明会と公聴会、済州道知事意見の聴取、関係する中央行政機関の長との協議、環境部に所属する国立公園委員会の審議が行われる。

環境部は、来年6月までに用役を仕上げ、下半期に公園指定を完了する予定である。

済州道のキム・ヤンボ環境保全局長は、「環境部の施行する用役に最大限協力し、道民が共感して国民が望むような済州国立公園が指定されるようにしたい」と述べた。

*管理人注:環境部とは、日本の環境省にあたる韓国の中央行政機関です。